AIR Native Extension 作成支援ツール
AIR Native Extension(以降ANEと記述)は、AdobeAIRにおいて、AIR側で提供されているAPI以外のネイティブの機能を扱えるようにする拡張機能ライブラリのことです。例えばモバイルに関して言えば、CameraはAIRのAPIでサポートされていますが、Vibrationの機能はサポートされていません。これを、ANEを扱うことによって使用する事が可能となります。
ANEを使用するユーザー側は、割と簡単にこのANEを扱って拡張機能を実装できます(ActionScriptライブラリであるswcの扱い方と似ています)。ただし、このANEを作成する側は、ネイティブの知識はもちろん、ANEを作成するための決まり事や注意点などを知る必要があります。一度ANEを作成された方は、この機能の作成方法の煩雑さにビックリし、また挫折した方も多いかと思います。クリエイティブな部分ではなく、ANEの構築のみに苦労される方の悲鳴を何度も聞いてきました。
ANEttyは、ANEの作成を出来る限りサポートするために作成したツールです。これを扱うことにより、今まで行っていた面倒な手順や手痛いミスをスルーし、本来注力すべきクリエイティブの部分に集中する事が出来ます。
ANEttyが提供する制作補助機能
ANEの制作において、以下の機能を提供します。
- プロジェクト単位のANE制作環境
- extension.xml、platformoption.xml、コンパイル用バッチファイルの自動生成
- コンパイル用ファイル一式の出力
- ExtensionIDからのInitilalizer、Finalizer名、クラス名自動生成
- 各プラットフォーム用のテンプレート生成
- 自己証明書(.p12)作成機能
動作確認環境
- OS : Windows 7, Mac OS 10.8
- AIRランタイム : 3.6以降
機能説明
- アプリケーション上部メニュー
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- アップデートボタン
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最新版がリリースされると、このボタンが出現します。押下すると、インストールファイルがダウンロードされます。最新版をインストールされている場合は表示されません。
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- Fileメニュー、Projectメニュー
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次項以降で説明。
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- Setting
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ANEttyに必要な設定を行います。
Addボタンで新規追加、Editで選択している設定を編集、Removeで削除です。追加する場合は、追加のダイアログに任意の名前とファイルパスを指定してください。
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- Info
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ANEttyのクレジット表示を表示します。
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- Fileメニュー
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- Save
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プロジェクトを保存します。ショートカット「Ctrl(MacであればCommand)+s」でも保存できます。ANEtty0.0.xのバージョンでは自動的に保存されていましたが、1.0.0以降は手動で保存する必要があります。
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- Import Project
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外部に書き出したプロジェクト情報ファイル(拡張子:.anettyprojects)をインポートします。
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- Export Project
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現在保持しているプロジェクト情報を外部に書き出します。その際の拡張子は「.anettyprojects」となります。書き出しは、プロジェクト単位で書き出すことができます。あくまで情報のみであり、実ファイルなどをアーカイブしたファイルではありません。パッケージング用ファイル一式が欲しい場合は後述するSaveEnvironment機能を使用してください。
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- All Delete
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現在保持しているプロジェクトをすべて削除します。個別に削除する場合は、削除したいプロジェクトを選択した後にDeleteキーを押してください。
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- Open Templete Folder
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ANEのテンプレートを書き出すためのひな形を保存しているフォルダを開きます。どうしても弄らなければならない場合を除き、基本的に弄らないでください。
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- Open Setting Folder
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ANEttyにおける様々な情報を保持しているファイルを格納しているフォルダを開きます。どうしても弄らなければならない場合を除き、基本的に弄らないでください。
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- プロジェクトメニュー
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- New Project
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新しいプロジェクトを作成します。
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- Save Environment
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パッケージを行う際のファイル一式を指定の場所に保存します。パッケージングするためのバッチファイルやextension.xmlも保存されるので、他人にまとめてファイル一式を渡したいときや、ANEttyでは行いづらい設定を直接行いたい場合などにご利用ください。
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